結論から言うと、法律上の成人は「18歳」になりましたが、成人式(式典)は「20歳」で行う自治体がほとんどです。
2022年4月の民法改正により、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。しかし、18歳の1月は「受験」や「就職活動」の真っ只中であるため、多くの自治体ではこれまで通り20歳(その年度に20歳になる学年)を対象に式典を開催しています。
そのため、式典の名称を「成人式」から「はたちのつどい」や「二十歳(はたち)を祝う会」などに変更する動きが全国で広がっています。
なぜ「18歳」で式典をやらないの?3つの大きな理由
国が「18歳から大人」と決めたのに、なぜ自治体は20歳での開催を続けるのでしょうか。そこには、参加者である若者や保護者への現実的な配慮があります。
1. 受験・就職活動と重なるため(多忙)
18歳の1月といえば、大学入学共通テスト(旧センター試験)の直前であり、高校3年生にとっては進路を決める最も重要な時期です。 この時期に式典を行うと、精神的・時間的な余裕がなく、欠席者が続出することが懸念されました。「落ち着いてお祝いできる時期に」という声が圧倒的多数だったのです。
2. 経済的な負担(家計への配慮)
大学や専門学校への進学費用、一人暮らしの準備金など、18歳前後は家計の出費がピークを迎える時期です。 そこに加えて、振袖や袴のレンタル・購入費用(平均20〜40万円前後)が重なることは、各家庭にとって重い負担となります。20歳開催にすることで、費用の分散を図る狙いがあります。
3. 「お酒」でお祝いできない
18歳で成人しても、飲酒・喫煙ができるのは法律上「20歳から」のままです。 成人式の楽しみの一つである「式典後の同窓会(お酒を飲みながらの語らい)」が18歳ではできません。「どうせならお酒が飲めるようになってから盛大に祝いたい」というニーズも、20歳開催を後押ししました。
何が変わった?18歳と20歳の「できること」比較表
「成人式は20歳だけど、18歳になったら何が変わるの?」という疑問を整理しました。
項目 | 18歳からできる(成人) | 20歳にならないとできない |
契約関係 | ○ スマホ・クレカ・ローンの契約
(親の同意不要で契約可能)
○ アパートの賃貸契約 | - |
嗜好品・娯楽 | - | × 飲酒・喫煙
× 公営ギャンブル
(競馬・競輪・競艇・オートレース) |
資格・権利 | ○ 10年有効パスポートの取得
○ 公認会計士・司法書士等の資格取得
○ 女性の結婚(16歳→18歳に引上げ) | × 大型・中型免許の取得
× 国民年金の加入義務 |
式典(成人式) | ※ごく一部の自治体を除く | ○ 多くの自治体で参加対象 |
【トラブル回避】早生まれや振袖予約に関するQ&A
年齢が変わったことで、特に「早生まれ」の方や、振袖の予約タイミングについて不安を感じる人が増えています。
Q. 早生まれ(1月〜3月生まれ)は、みんなより1年遅れる?
A. いいえ、遅れません。「学年」単位で行います。 成人式(はたちのつどい)は、年齢ではなく「その年度に20歳を迎える学年」を対象に行われます。 例えば、式典当日(1月)にまだ19歳であっても、3月31日までに20歳になるのであれば、同級生全員と一緒に参加します。「自分だけ参加できない」ということは絶対にありませんので安心してください。
Q. 18歳成人になったから、振袖の予約も早めるべき?
A. 式典が「20歳」なら、予約時期は今まで通りです。 振袖の案内(DM)が高校生の頃から届き始めるため、「18歳ですぐ着るの!?」と焦る親御さんが多いですが、式典が20歳である以上、着用本番は20歳です。 ただし、人気の柄を押さえるために「高校2〜3年生の頃から予約を開始する」というトレンド自体は変わっていません。式典の年齢変更とは関係なく、早めの準備が推奨されています。
Q. 自分の住んでいる地域が「何歳開催」か知りたい
A. 「自治体名 成人式 対象年齢」で検索を。 ほぼ全ての自治体が20歳開催を表明していますが、ごく稀に方針が異なる地域があるかもしれません。 また、民法改正に伴い「案内状の発送時期」や「会場」が変更されている可能性もあります。必ずお住まいの市区町村の公式ホームページで最新情報を確認してください。
成人式のあり方は変わりましたが、「大人になったことを自覚し、周囲へ感謝する」という本質は変わりません。20歳という節目を、心置きなく楽しんでください。