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    お宮参りの歴史と由来|いつから始まった?「穢れ(けがれ)」の概念と江戸時代からの変化を解説

    作成日時
    Mar 26, 2026 5:35 AM
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    【ざっくり解説】お宮参りはいつからあるの?

    お宮参りの起源は非常に古く、平安時代から鎌倉時代にかけて行われていた「産土詣(うぶすなもうで)」が原型と言われています。

    当時は「赤ちゃんのお祝い」というよりも、出産に伴う「穢れ(けがれ)」を祓うための儀式でした。現在のような「華やかな着物を着てお祝いする」スタイルが確立されたのは、室町時代から江戸時代にかけてのことです。 長い歴史の中で、その意味合いは「宗教的な儀式」から「家族の慶事(イベント)」へと変化してきました。

    お宮参りの歴史年表:時代ごとの変化

    お宮参りがどのように変化してきたのか、時代ごとの特徴を表にまとめました。

    時代
    呼び名・形態
    特徴・目的
    平安・鎌倉
    産土詣(うぶすなもうで)
    出産の「穢れ(けがれ)」を祓い、神様と対面する儀式。 忌明け(いみあけ)の意味合いが強い。
    室町時代
    初宮参り(はつみやまいり)
    この頃から「通過儀礼」として定着し始める。 公家や武家の間で、社会的な認知を受ける儀式へと変化。
    江戸時代
    お宮参り
    庶民にも定着。徳川将軍家の儀式を真似て、豪華な着物(祝い着)を着せる風習が広まる。
    明治・大正
    旅初め(たびぞめ)
    交通機関の発達により、親戚回りや少し遠出をする「初めての外出」としての意味が加わる。
    昭和・平成
    記念撮影イベント
    写真館での撮影がセットになり、家族イベント化が進む。 「母方の祖母」や「両親」が抱っこするケースが増加。

    歴史から紐解く「お宮参り」の2つのルーツ

    お宮参りの歴史を理解する上で欠かせないキーワードが「産土神(うぶすながみ)」と「穢れ(けがれ)」です。

    1. 産土神(うぶすながみ)への挨拶

    古来、日本人は「人は土地の神様(産土神)から魂を授かって生まれ、死ぬとまた神様のもとへ帰る」と信じていました。 そのため、赤ちゃんが無事に生まれたことを土地の神様に報告し、「氏子(うじこ・神様の子供)」として認めてもらう手続きが必要でした。これが「氏子入り」の儀式であり、お宮参りの最大の目的です。

    2. 「穢れ(けがれ)」を祓う忌明けの儀式

    現代ではあまり馴染みがありませんが、昔は出血を伴う出産を「穢れ(=気枯れ。生命力が消耗した状態)」と捉えていました。 出産後の母親と子供は、一定期間(約1ヶ月)、世俗や神域から隔離された生活を送る必要がありました。この期間を「忌み(いみ)」と言います。 生後30日前後にお参りをするのは、この「忌み期間」が終了したことを神様に報告し、社会復帰するためでした。

    なぜ「父方の祖母」が抱っこしたの? 歴史的には、産後1ヶ月の母親はまだ「穢れ」が完全に落ちていない、あるいは産後の肥立ちで体が弱っていると考えられていました。そのため、穢れのない「父方の祖母」が代理で赤ちゃんを抱き、神前に立つのが作法とされたのです。

    現代のスタイル(着物)は「江戸時代」の将軍家から

    今のような「赤ちゃんに豪華な着物を掛ける」スタイルは、江戸時代に確立されました。 きっかけは、徳川家光が長男(後の4代将軍・家綱)の誕生祝いに、豪華な産着を着せて日光東照宮へ参拝させたこと、あるいは家綱自身が世継ぎの誕生を祝って行ったことなどが由来と言われています(諸説あり)。

    これが江戸の庶民の間で「将軍家にあやかりたい」と大流行し、呉服屋が競って豪華な友禅模様の祝い着を作ったことで、現在の「掛け着(祝い着)」文化が定着しました。

    【トラブル解決】歴史を知れば「しきたり」は怖くない

    お宮参りの準備をする際、祖父母世代から「しきたり」について指摘され、困ってしまうケースがあります。しかし、歴史的背景を知っていれば、現代に合わせた柔軟な対応が可能です。

    悩み1:「母親が抱っこしてはいけない」と言われた

    【歴史的視点からの解決】 前述の通り、母親が抱っこしなかったのは「穢れ(気枯れ)」への配慮や、産後の母体を守るためでした。現代では穢れの概念は薄れ、医学的にも1ヶ月検診で外出許可が出ていれば問題ありません。 「昔はお母さんの体を気遣ってのルールだったんだね。今は体調も良いから、ママが抱っこしても神様は怒らないよ」と解釈して大丈夫です。

    悩み2:「紋付(家紋入り)の着物でないとダメ」と言われた

    【歴史的視点からの解決】 江戸時代、着物の家紋は「どこの家の氏子か」を示すIDカードのような役割がありました。しかし現代では、個人の家紋よりも「赤ちゃんが可愛く見えるか」「写真映えするか」が重視されています。 レンタル衣装では家紋が入っていないものや、ファッション性の高い柄も一般的です。「昔は身分証明の意味があったけれど、今は神様に成長を見てもらうことが一番だから」と柔軟に考えて良いでしょう。

    悩み3:時期(31日目)を過ぎてしまった

    【歴史的視点からの解決】 31日目というのは「忌明け(隔離期間の終了)」の最短日数を指していました。つまり「これより前に行ってはいけない」という意味合いが強く、「これを過ぎたらダメ」という締め切りではありません。 歴史的に見ても、天候や情勢によって時期はずらされてきました。生後100日やハーフバースデーになっても、神様への報告に遅すぎることはありません。

    お宮参りは、千年以上続く「子供の健やかな成長を願う親心」のリレーです。形式も大切ですが、その時代ごとの「家族の笑顔」こそが、神様への一番の奉納品と言えるでしょう。